惑う星にて

惑う星にて

確からしく駆けてきて、
音沙汰なく消える。
この彗星も、あの彗星も、
確かに現れて私を照らして、
確かに消える。

一つの彗星がやたらと近くに近づいてくるが、それもいつか消える。

舌の上で大事に転がしたイクラが弾けて喉元を滑り落ちるように、
いつかは消える。 

この惑う星のさまざまな情景を、オフビートな文体で綴られる短編小説6篇を通じて描きます。

 全50ページ程

 白鳥のいない湖
 JON
 たゆたう声はかき消され
 四角
 飛び立ってしまえ
 ポティロン